アトリエM

日常の中で、もっと気軽に音楽が楽しめる空間を届けたい

アトリエM

さいたま市浦和区 /「JR浦和駅」から徒歩20分

話を聞いたひと
大熊あゆ美

日常の中で、気軽に音楽が楽しめる空間を届けたい。ここにきて元気になってもらいたい！
そう話してくださったのは、レンタルスペース「アトリエM」オーナー丸山さんです。

ーここはどんなスペースですか

2021年秋にさいたま市浦和区常盤にオープンした、サロンとキッチンを併設した時間貸しのレンタルスペースです。
サロンには、2021年ショパンコンクールで3人のファイナリストが演奏の際に選んだグランドピアノと同シリーズの「SHIGERU KAWAI」(SK-3)を常設していて、このグランドピアノ目当てでいらっしゃる方もおります。

サロンは、最大50名収容でき、演奏会や練習会、音楽イベント、ピアノを使わなくてもダンスの発表会、ヨガ等々、様々な用途でご利用いただけます。最近では、タップダンスをやったり、飲食も可能なので、少人数でパーティをやったりと、気軽にご利用いただいています。
サロン正面の壁や天井は、音専用の素材を使っており、音環境を整えています。
キッチンには、ピザ窯、冷蔵庫、コーヒーメーカー等、充実していますので、料理教室やテイクアウト販売にも。

演奏家さんは、演奏をして汗をかかれることも多いので、シャワールームも完備しています。

コロナ対策にも気を配っていて、「Air quality detector」（二酸化炭素濃度計）を置いていますので、適宜二酸化炭素濃度を確認しながら、換気を行っていただけます。

ーオープンするきっかけや想いを教えて下さい

元々は、母の影響で、合唱が好きになったんですよね。小さい頃から、母と一緒に二重唱をしながら、気軽に楽しんでいました。今は、演奏会のチラシやプログラム作成など音楽に特化した印刷物デザインの作成をしています。そのご縁の中で多くの演奏家さんから「ひとりでも多くの方に、演奏を聞いてもらいたい」という声や、お客様からは「クラシックって、敷居が高い」という声もあり、この双方の声を生かせる場が作れないかと思ったのがきっかけでした。

でも実は、2017年～月1回ペースで、北浦和のスペースを借りて、活動していたのですが、そのスペースがなくなってしまって・・
コンサートホールは小ホールでも、収容人数が100人以上が通常。もう少し気軽に少人数で開催できる場所って実はあまりないんです。公民館だと、営利目的では使用できないので、思い切ってオープンしました。

クラシックをみんなで楽しめて、日常の中で音楽が身近に楽しめる空間が「アトリエM」なんです。大きなホールだと行きづらいけど、ここなら行きやすいなって思ってもらったり、どんな演奏なのか、人格も含めてまずは知ってもらえたりしたら嬉しいです。

コロナ禍で音楽って「不要不急」な存在になっていたけど、悩んだり、落ち着きたいときに音楽って必要なんじゃないかなって。様々なイベントごとが止まってしまいますが、生演奏だからこそ、音楽を通してのご縁を大切にして、小規模でもいいから、ここは止めずに続けていきたいです。

「アトリエM」の「M」には、Music（音楽）、Meet（会う）、Maruyama（丸山）など、色んな意味が込められています。

ー今後のビジョンや夢はありますか

この場所は、音楽という「芸術」だけでなく、様々な「文化」との化学反応を起こしたいと思っています。
音楽×食、音楽×アート等々・・演奏家さんにもこんなコラボいいねと思ってもらいたいです。

また、実は大きなスクリーンも完備しているので、ホームシアターにすることもできるんです。まずは多くの方に足を運んでもらい、知ってもらって、ご利用いただく幅を広げていけたらいいなと思っています。

現在、演奏やヨガ、物販など、地域のご縁をつなげるイベント「アトリエフェスタ」を、年に2回開催していますが、「アトリエフェスタ」でのご縁を、さらに広げていきたいです。
また、演奏家さんの練習会を自由に見学できる「アトリエ音楽室」を、毎月火曜日隔週で開催しているのですが、見学いただける方が少ないので、見学者を増やしたいなと思っています。

さらに、アトリエMのようなサロンでプロの演奏家さんに出演の依頼をすると、収容人数が限られている分、チケット料金がどうしても高くなってしまいます。多くの方に素敵な演奏を楽しんでいただけるように、複数の拠点（サロン）でまとめて依頼できるようになれば、演奏場所を複数提供できるだけでなく、それぞれの場所でのチケット料金を安くできます。そんなネットワークができるといいなと考えています。