浦和の飲食店を支える お客さまとの向き合い方“有限会社 和浦”三浦 元さん

お客さまひとりひとりとの会話を大切に。浦和で多くの会話の場を生み出した背景

さいたま市 浦和区 /「JR北浦和駅」 徒歩2分

話を聞いたひと
大熊 あゆ美

━ 何を専門に活動されていますか?

有限会社和浦という会社を立上げ、浦和を中心にバーや居酒屋を経営しています。今は、北浦和のbeber(ベベ)のみの運営となっており、他のお店は今年の春から、既存スタッフで2つの会社を立上げ、経営委託という形で運営は任せています。また、中浦和にあった中和浦は、別の会社に譲っています。

beberだけ残したのは、私が現場に立ってやっていたかったためですね。
今はアルバイトと一緒にbeberのカウンターに立って、お客さんと会話しながら楽しく働かせてもらっています。

━ 活動をはじめたきっかけや経緯はなんですか?

元々は、大学を途中で辞めて、バンドをしながら、浦和のレストランバーで約5年勤務していたのが始まりですね。実は、母が浦和でスナックを始めたのですが、そんなに長くお店は続かないだろう・・と思っていたので、その後はお店を乗っ取ろうという計画でした笑。でも、思いがけず母のお店が20年以上続いたので、浦和のレストランバーで働くようになったんです。このお店では店長も経験しましたが、その後、都内のレストランバーでも働くようになり、段々と独立したいなという想いが強くなってきました。
27歳のときに、浦和で物件が見つかったので、バーウェイツというお店を立上げて独立しました。
でも本当は、人もお店も多い大宮でやろうと思っていたんです。実は母がスナックを私にやらせようとしてスナックの居抜物件を借りてきていて・・・ただ、どうしてもスナックはやりたくなかったので、バーとして私が借りることになりました。母も実は計画を立てていたことを知り、驚きました。
バーウェイツは、最初は私とアルバイトの2人でやっていたのですが、1年目の後半から社員1名、2年目に社員もう1名増やし、社員2名となったので、私が入らなくても大丈夫だなと思ったときに、やりたかった居酒屋を新たに立上げることにしました。それが、ちょうど30歳くらいのときですね。
バーはやりたかったのですが、20時くらいまでお客さんが来ないので、早めの時間から集客ができる居酒屋をやりたいって思ったんです。その居酒屋が今の和浦酒場 本店です。

ちなみに「和浦」という名前は、お分かりのとおり「浦和」の文字を並べ替えただけなのですが、内装のデザインをやってくださった方と店名をどうしようかと相談をしていて、せっかくなら浦和にちなんだ方がいいじゃないかとアドバイスをいただき、「和浦」という名前にしました。

その後は、同い年である飲食店仲間と立ち飲みのモルガンを立ち上げました。元々、モルガンはナカギンザにあったのですが、その近くに立ち飲み屋がもう1店舗あってもいいんじゃないかと思い、ラ・スカーラというお店も始めることにしました。

その後も、浦和や武蔵浦和、北浦和、中浦和と浦和界隈で、様々なコンセプトのお店をつくり、これまで約10店舗の立上げを行ってきました。

━ 浦和でお店を増やされていったのはなぜですか?

最初は自分が食べるためにということしか考えていなかったんですが、都内に遊びに行ったときに、すごく流行っているのになぜ浦和にないんだろう・・浦和にあったら楽しそうなのに・・・と思うようになって。
浦和に1店舗目をつくってからは、浦和にない飲食店を沢山つくりたかったですね。それに、浦和のバーって若い方にとっては、敷居が高いイメージがありましたし、当時浦和のバーは2店舗くらいしかなかったんじゃないかな・・そのため、もう少し気軽に来れるカジュアルなお店をつくりたいなと思ったんですよね。お店をつくってすぐのときは、私よりも年齢層の高いお客さんが多かったのですが、段々と自分と近い年齢の方も来るようになりました。
当時は、浦和ってなんとなく閉鎖的な街でしたが、スナックは沢山あったんですよ。「●●部長のお店」「●●課長のお店」という感じで、自身のテリトリーのお店を見つけて、楽しまれていたと聞きました。
あとは、浦和界隈でお店を増やしていった方が、管理や相互交流がしやすいといったビジネス的な観点もありますね。

━ お店を経営されていて苦労したところや大事にしていたところはどんなところですか?

立上げ時はそんなに苦労はしなかったのですが、スタッフが出たり入ったりがとても大変だったなと思います。独立したいというスタッフも少なくなくて・・やはりどうしても仕事ができるスタッフが出ていってしまうので、内心残念ではあるのですが、快く送り出して応援してあげたいじゃないですか。なので、そのスタッフに代わる採用や育成が大変でしたね。
育成をする上で大事にしていたことは、接客面ですね。
元々私はバーで働いていたので、お客様と1対1での会話をして、距離を縮めることを大事にしていたので、スタッフにもそんな接客をしてほしいと伝えていました。お客さんと会話することが楽しいですし、せっかく来ていただいているので、ただお酒や料理を提供するだけではなく、楽しんでほしいと思うんですよね。
中にはコミュニケーションを望まない方もいらっしゃいますが、私はなるべく積極的に「どこからいらっしゃったのですか?」「休みの日は、何をされているのですか?」等聞くようにしています。それが、バーや居酒屋での当たり前の接客かなと思っていましたしね。

━ 今後の夢や野望、ビジョンはありますか?

自分で現場に入っていくというよりは、小規模の物件が見つかったら、若いメンバーを集めて一緒に企画をして、その若いメンバーが自分たちの力でお店を運営していくという流れをつくっていきたいです。私からは、ある程度の指標はだしますが、立上げをしてからはみんなが生き生きと働けるようにサポートできたらなと思っています。いちから修行して、借金してお店を立ち上げるのは大変ですからね。。業態としては、ラーメン屋とかお酒のスタンド的なお店の企画がいいかなとはなんとなく考えています。
あとは、ある飲食店のノウハウをもった集団がいれば、そういう集団とも一緒にやっていけたら面白いですね。

━ どんな人にきてもらいたいですか?

どんな方でもぜひご来店いただいて、楽しく会話ができたら嬉しいです。
beberは、今来てくださっているお客さん同士でサロン化しているところもあります。スキー好きから始まって、自転車、旅行、サウナなど好きなことを通して会話が弾み、「じゃあ何日に集まって、ここ行こう」と決めて楽しんでくれていますね。ウィンタースポーツは毎年行っていますし、私も行ける時は顔を出すようにしています。やっぱりそういう輪が広がっていくことが楽しいですね。最近は、交友関係が狭くなってくる中で、寂しい大人が多いなというのは感じますし、
飲み屋なら深く入り込まないので、フラットに付き合える関係っていうのがいいですよね。
とてもフラットな感じなので、新しい方でも気軽に楽しんでいただける空間にはなっているかなと思います。

━ 浦和への想いを教えてください

私は浦和が地元でずっと住んでいるので、愛着がわきますよね。浦和は、治安もいいですし、居酒屋のキャッチもないですし。本当に住み心地が良いので、住み続けるなら浦和か宮古島がいいですね笑。

最後に・・色んな趣味を持っている方のお話をお聞きしたいですし、自慢話をしにきてほしいです!
beberには、クラフトビールや厳選したナチュールワイン等数多くのお酒を取り揃えていますし、料理は旬な食材を使って私が手作りしていますので、まずは足を運んでいただけたら嬉しいです。


berber(ベベ)/有限会社和浦

三浦 元
〒330-0061 埼玉県さいたま市浦和区常盤9-17-9 常盤ビル 2F
048-677-3985(日~金17:00~25:00、土・祝日前17:00~26:00)
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