浦和の街のアイデンティティを掘り起こし、浦和の歴史や文化の中に住むことを大切にしていきたい。
さいたま市 浦和区 /「JR浦和駅」 徒歩7分
大熊 あゆ美
━ 活動をはじめたきっかけや経緯はなんですか?
浦和で建築の仕事をしています。また、いろんな地域の古い建築のスケッチや、埼玉でのアート活動、コミュニティスペースの運営などですかね。
でも、地域のことを考えはじめたのは、最近なんですよね。
武蔵野美術大学在学中から、16年くらいは東京の三鷹・西荻窪に住んでいて、就職したのも東京の事務所でした。浦和に住んでいる時間はそんなに長くないんです。
子供ができたことで、PTAなどを奥さんに任せていましたが、自分もPTAの会長をやることになったんです。子どもは地域の子と関わっているので、地域の方との関わりがこのあたりから始まりました。
それと、地域との関わりには、別所沼公園のヒアシンスハウスができたことも大きかったですね。ヒアシンスハウスは、立原という詩人の夢の継承事業として建てられました。こういう建物はなくなることが多かったのに、取り組みが衝撃的でした。
ヒアシンスハウスの会を知ってから、地域の団体に関わるようになりました。そして、ヒアシンスハウスの会での出会いから、うらわ建築塾との関わりが生まれて、、という風に、ひととの出会いがつながりを生んでいくんですよね。
うらわ建築塾というのは、過去・現在・ 未来のまちと建築の作法を学びながら、浦和のまちをより「住み心地」のよいまちにするための活動です。
今は、埼玉県内の古い建築をスケッチして、現在100枚以上のスケッチをマップに落としています。
写真だけでなく、スケッチをするのは、神楽坂建築塾から教わったことです。
神楽坂建築塾は、新しいものをむやみに「つくる」だけでなく、歴史的なものを「残す」「活用する」ということを視野に入れて、21世紀に向けて幅広く建築を考えていくことを大切に、建築の寺子屋のような存在で影響を受けたんですよね。
様々なアートプログラムを企画しているSMF(サイタマミューズフォーラム)にも会員として加わっていますが、ここから派生して「美術と街巡り浦和」が生まれたんです。
アートの企画を通して、「住宅は、住宅だけでないほうが、地域と絡むのでは」と感じましたよ。
そして昨年度、浦和に「つきのみちくさ」というコミュニティスペースをオープンしました。
「地域の”おつきあい”と、教えたくなる”学び”の場」として、浦和を中心にした地域について学び、語り合う空間を作っていきたいという想いでオープンにいたっています。
元々は、浦和の町屋のような空間をつくれないかということで、地域と関われる併用住宅の形に考えていました。以前はこの場所は駄菓子屋さんだったこともあり、子どもたちにも気楽に立ち寄ってもらえたらと思っているので、今後は駄菓子屋的な機能も持たせたいんですよね。
店⇒住まい⇒奥のこのつくりに、実は浦和宿の町屋の空間があるんです。自宅もそのようなつくりにしています。浦和の街のアイデンティティを掘り起こし、浦和の歴史や文化の中に住むことを大切にしていきたいと思っています。
つきのみちくさでは、つきのみ夜話というタイトルで、2か月に1度、「つきない話」をしながら、新たなおつきあいが生まれる機会をつくるためイベントを開催しています。
━ 活動のこだわりや想いはなんですか?
神楽坂建築塾で色んな方との出会いがあり、建築好きが集まっていて、皆さんから感じた自由さは、引き継いでいます。まずは動いてみる、やってみたいことを踏み出してみます。美術と街巡り浦和やつきのみちくさもそのように動いてますね。
やってきたことが、自然と人と人とのつながりを生みますし、出会いが広がってきました。
また、地域のなにげない日常をブログに書くようにしています。また、展覧会や旅なども定期的にお知らせするようにしています。
━ 今後の夢や野望、ビジョンはありますか?
スケッチをまとめた本など、書物として残すことをしていきたいです。200ページ、つまり200建物目標かな。また、つきのみちくさのイベントをまずは継続的に行っていくことですね。音楽の企画もやりたいです。
━ どんな人につきのみちくさでのイベントに参加してもらいたいですか?
つきのみちくさでの使い方も提案してほしいです。一緒につきのみちくさを育てていきましょう!
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